大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)382 判決

主 文

原判決を破毀する。

本件を東京高等裁判所に差戻す。

理 由

弁護人大隈四郎及び同熊谷誠の上告趣意第一点について。

記録を調べてみると、原審に於て弁護人側から証人としてAの訊問を申請したの

に対し、その訊問の機会を与えることに著しい困難があつたとは認められないにも

拘わらず、原審は右の申請を却下し、しかも同人に対する司法警察官代理聴取書中

の同人の陳述記載を証拠として、採用し、これを他の証拠と綜合して本件犯罪事実

を認定したものであること所論の通りである。このような審理の手続が刑訴応急措

置法第一二条第一項及び憲法第三七条第二項に違反するものであることは、既にし

ばしば当裁判所の判例に示されている通りである。(昭和二二年(れ)第八四号同

二二年四月二一日言渡大法廷判決、昭和二三年(れ)第五二三号同年一一月五目言

渡大法廷判決参照)従つて論旨は理由があり、この点において原判決は全部破毀を

免れない。

右の理由により、他の論旨に対する説明を省略し、旧刑事訴訟法第四四七条、第

四四八条ノ二第一項、裁判所法第一〇条第一号、最高裁判所裁判事務処理規則第九

条第四項に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 安平政吉関与

昭和二四年四月二六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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